大型構造物の測量で、簡易的に測定できるシステムの相談を頂いた事例です。

屋外での測定が必要となり、且つ作業員に負荷をかけたくないため簡易的に計測できる事が必須でした。

また、従来のシステムでは2人掛かりでの作業となり、且つ測定ポイントも必要最低限の計測でした。

50m～100mの大型構造物が対象。1秒間に200,000点の座標情報を3Dスキャナで計測。

取得した点群データより点と点の距離を算出して公差内での寸法を確認。

今まで大型構造物の測定には点の情報しか取得できず、且つ複数人で測定をしなくてはいけませんでした。すぐに結果を表示することはできますが、測定までの準備に時間が掛かり、且つシステムを上手く運用するために知識が必要でした。今回の3Dスキャナは誰でも簡単に取り扱う事ができ、また、画像を一緒に取る事から測定だけでなく保全としても活用できる事が決め手でした。

今まで複数人で半日かけていた作業が、一人で30分ほどの測定でできるようになり省人化に繋がりました。また全体の点群データを取得するため、測定箇所の漏れがあった場合に後から算出することもできます。

スキャナー本体に36MPパノラマカメラと、360°Lidarを搭載し、一度のスキャンで点群データとパノラマ写真の両方を手に入れることができます。Visual  SLAMとGaussian Splattingにより、これまでのスキャナーでは不可能とされていた、地下やトンネルなども、きれいな点群データ・パノラマ写真として処理します。スキャナー本体はコンパクトで軽量設定のため、どなたでも簡単に歩くだけでスキャン可能です。

どうしても現場の方の作業が必要になるため、簡単に取り扱う機器を探していました。今までのシステムは精度やリアルタイム性に申し分がなかったのですが、大型構造物にはオーバースペックなシステムが多くあり導入を断念しておりました。今回の３Dスキャナでは誰でも簡単に計測することができ、現場の方もポジティブに運用していただいております。

３Dスキャナを活用することで測量の省人化が見込め、且つ保全としても活用できるため複数の工程で活用のできるシステムになっています。今後寸法測定を自動化できるソフトウエアがリリースされれば、よりお客様の負荷が低減でき、大型構造物の測量で多くのお客様が活用される可能性があるのはないかと思っております。